札幌市近郊の当別町にある自販機コーナーアウルショップ275。アウルとは当別の町鳥フクロウのこと。お店の正式な名称はベンダーショップ275である。厳しい気候の地での温かい自販機そばは旅人にとってオアシスのようだった。
24時間営業。2014年2月閉店しました。2021年に美瑛町の花輪食品店に引き継がれ再び稼働しています。
新潟からフェリーでやってきた。
空気がクリアーで冷たい10月の北海道。
人口密度がとても低い北海道。
広い空の下、自販機コーナーに辿り着いた。
古いゲームと旧式な自販機が稼働中。
内地ではおなじみのそば・うどん自販機。
北海道でも会えて嬉しい。
白い息を吐きながらフーフーいって食べるのが最高に美味しい。
香ばしい磯の香りの小エビ天の上から
多めに一味唐辛子を振っていただきます。
ごみ箱にはたくさんの空容器があり、かなり人気のようだ。
新潟から乗船した新日本海フェリー。
南の海上には台風があったが船は揺れず。夕暮れの空は凄い色だった。
船内では見知らぬ旅人と飲み語らい、独り旅を満喫した。
翌朝4:30小樽港に到着。札幌市街を避けて国道337号で行けば50kmほどの距離だ。
北海道らしい急傾斜の屋根が懐かしい。
入り口には18歳未満は入店禁止と張り紙してある。
小綺麗に保たれた昭和の空間は健在だ。
テーブルには大きな瓶に入った一味唐辛子が置いてある。
富士電機めん類自販機と汎用機が並ぶ。
昔はカレーライス自販機やハンバーガー自販機もあったそうだ。
見た目はとても数十年経過しているとは思えないほど綺麗。
北海道では2台しか稼働していない貴重なめん類自販機だ。
まずは前回未食だったうどんからいただく。
既製品の天ぷらのジャンク感と濃いめの出汁がマッチして太めのうどんとよく合う。
汁の温度も熱めで、さすが北の大地の自販機だ。
一味を好きなだけかければ更にホットになれる。
しかも250円と良心的な低価格で提供されている。
更にそばもいただく。うどんもそばも新鮮な麺で完成度は高い。
十分に満足行く味わいだ。
店の奥側ゲームコーナーから見る。
古いゲームの保存状態も良い。
富士電機汎用機では無添加のおにぎりなどを販売している。
オーナーさんに裏の倉庫を案内していただいた。
北海道ではよくある自宅ジンギスカン会場に懐かし自販機が!
更に!奥の農機具小屋には完動状態で保管されたハンバーガー自販機までも!
トラクターとのコントラストがまさに北海道。
道内ではすでに絶滅してしまったハンバーガー自販機。
何と箱には群馬県でおなじみのオレンジハット!
ベンダーショップ最盛期には北海道でもチェーン展開していたのだ。
電子レンジの心臓部のマグネトロンもちゃんと生きているそうだ。
91年だから比較的新しい機種だ。
富士電機めん類自販機のマニュアルなども見せていただいた。
独力で整備し、部品ストックもあるから当分は大丈夫だそうで頼もしい。
2年ぶりの北海道の旅で、さっそく北海道らしい人の温かさに触れられた。
北海道を代表する自販機コーナーとして、これからも末永く営業されることを願う。